【自作PC】中古CPUって買っても大丈夫??
なぜ中古を選ぶのか
多くの人にとってパソコンは大きな買い物となる。オフィス作業、ネットサーフィン程度の用途でも軒並み5万円以上で、ガッツリゲームが遊べるPCを購入しようとすると10万円はくだらない。学生や予算の少ない人はどこにお金をかけてどこを妥協するのかというのが悩ましいところだ。そんな時に魅力的なのはやはり中古PC・PCパーツの存在。場合によっては現行のPCと大差ない性能で何万円も節約することが可能だ。しかし、精密機器である以上、中古で購入することに抵抗がある人も多いはずだ。中古でPCを入手する際には注意するべき点が多くあるが、今回はその中でもCPUに限定して解説していく。そのため、今回の記事はこれからPCを自作する人、またはCPUのアップグレードを検討している人に向けたものとなる。
中古CPUはアリ?ナシ?
結論から言ってしまうとCPUを中古で購入するのはアリだ。過去に50を超える中古CPUを購入してきた経験から中古CPUを購入する際のメリット、デメリットに言及していく。筆者が現在使用しているPCも実は中古のCPUを採用している。使用しているのはcore i7 9700KFで、新品価格が3万円半ばだった時期に2万円後半で購入でき、性能的にも品質的にも非常に満足している。これから中古CPUの購入を検討する人は以下の点に気を付けるとより満足のいく買い物ができるだろう。
中古CPUの特徴
故障率が低い
CPUはPCパーツの中でもダントツで耐久性が高いパーツだ。年代物のPCでもCPUだけは健康なことが多い。また、長期間オーバークロックし続けたCPUでも満足に動作してくれることは珍しくない。CPUの耐久性が高いのには稼働部品がない、大きなコンデンサなどを搭載していない、安全装置が優秀であるなどいくつか理由が考えられるが、とにかく相当古い製品でもない限り、経年劣化の心配をする必要はほとんどないと言える。もちろん故障の可能性は0とは言えないが、PCパーツの中では中古のリスクはかなり低いパーツである。そのため、他のパーツと比べると安心して中古品が購入できるだろう。
保証がない・短い
CPUに限らず、中古で何かを購入するときは保証に多少の妥協は必要だ。中古パーツに独自の保証を付けてくれるPCショップや、フリマにも購入時のレシートなどを同梱して保証が受けられる状態で発送してくれる出品者は存在する。しかし、新品購入時と同等の保証が受けられることはほとんどない。安く購入できる分、故障時のリスクは少なからず上昇していると考えるべきである。とはいうものの、上記のようにCPUの故障は稀なのであまり決定的な欠点だとは言い難い。保証の内容にどうしても不安を覚えてしまう人は素直に新品を購入するしかない。
コスパが高い
中古CPUは新品のCPUよりも安く買える分、価格対性能は高くなる。最新のCPUでも数千円の節約になり得る。この数千円の違いを大きいととらえるか小さいととらえるかは人それぞれだが、浮いたお金をメモリやSSDなどの予算に回して快適さを向上することができると考えると十分ではないだろうか。また、中古CPUでも旧世代のものであれば周辺パーツでも節約することができるため、新品の同等性能品と比較して大幅にコストを削減可能だ。
中古CPU購入時に気を付けること
動作確認は絶対
CPUは故障率が低いとは言ったが、絶対に壊れないとは限らない。前所有者がどのように取り扱っていたかわからない以上、しっかりと検証を行って正常な動作を確認するまでは安心できない。CPUを通電することができる環境があるならばベンチマークソフトやゲームを走らせることを推奨する。途中でフリーズしたりするようであればCPUにダメージが入っている可能性がある。
偽物に注意
CPUはチップが存在するメインの基盤とヒートスプレッダという金属部分が分離する構造となっている。普通ヒートスプレッダに型番の刻印がされており、ここで製品を見分けることができるようになっているが、全く関係のないCPUのヒートスプレッダに交換することで低性能なCPUをハイエンド製品として売る詐欺が稀に見られる。ヤフオクなどに多く、見た目では判断できないが、BIOSやフリーソフトを利用してCPUの詳細情報を確認すると一発で見分けがつく。もし購入したものと違う製品が表示されていれば即返品しよう。
ジャンク品は購入しない
中古品よりもさらに安く購入できるジャンクパーツだが、PC初心者には全くお勧めしない。ジャンク品とは基本的に何らかの理由で完全な動作を保証できないパーツで、もちろん返品もできないケースがほとんどだ。ハズレを引くとお金を失うことになるため、価格だけに惹かれて購入してはいけない。
まとめ
ここまで中古CPU購入のメリット、デメリットを解説してきたがいかがだっただろうか。CPUに関しては消耗品ではない分、中古品を選択することで比較的低リスクでコストを削減することが可能だ。予算が少ない場合は上手く中古パーツを取り入れたPCに仕上げるのも有力な手である。